モリタ製作所 アーム型X線CT診断装置 3D Accuitomo M

手術中に自由に移動し、CTの撮影を行う
それが、「3D Accuitomo M」を生み出したコンセプト
手術部位へ容易にアプローチできるアーム型
軽量化されたコンパクトボディとスムーズな操作性
最新鋭の高精細・多機能撮影システム
術中CT撮影の”進化”をご体感ください

横型アームの採用により、手術部位へ容易にアプローチ

3D Accuitomo Mは、手術台上の患者さまの手術部位へのアプローチを容易にするアーム型。
これにより、頭部・手・足の手術部位のCT撮影が可能です。

刻々と変化する手術の進行状況を確認したいときに活躍するCT診断装置

「手術の進行具合を知りたい」、「患部へのアプローチを今、確認したい」という現場の要望に応えるべく、3D Accuitomo Mは開発されました。
“術中のCT撮影”が行え、これまで難しかった手術中の状況が3D画像で確認できます。

強度アップと軽量化を実現 据え置き型CT装置と同等以上の性能に

コーンビームCT装置を横型にすることで生じる「回転中のアーム変形によりX線束の中心が回転中心軸からずれる」という課題を、アームの変形を極力抑えられ、かつ軽量化できる素材としてカーボンファイバーを採用することで克服。
手術中に使用できるという移動型装置の利便性に加え、据え置き型と同等以上の性能を実現させました。

スムーズな位置づけを可能とする「小型・軽量・軽快な操作性」

手術中の進行具合により、必要なタイミングで手術台に移動し、CT撮影。
限られたスペースで装置を移動し位置づけするには、省スペース設計と装置を全方向に移動できる機構が必要となります。3D Accuitomo Mは、任意の方向に移動できる車輪と3面にわたって配置されたハンドルにより、軽い操作で全方向にスムースな位置づけが可能です。さらにアーム素材にカーボンファイバーを採用することで、装置全体の重量増を抑え、軽快な操作を実現しています。

「スカウト撮影×電動微調整」で正確な位置合わせがスピーディーに

トリプルレーザービームで大まかな位置合わせ、正面・側面の2方向スカウト撮影を行った後、関心領域を操作パネル上で簡単指定。
送信された位置情報をもとに、アームが上下・左右・前後に移動し、より正確なCT撮影のポジショニングが簡単に行えます。

移動のたびの校正データの取得は必要ありません

移動時の振動で状態が微妙に変化する移動型CTの場合、高精度を維持するためにその都度撮影前の校正が必要になります。
しかし、カーボンファイバー素材を採用し、強靭で高精度かつ軽量な指示機構を備える3D Accuitomo Mなら、その手間が大幅に軽減。十分な剛性があり制度が保たれているため、移動のたびに校正データを取得する必要はありません。

コーンビームCTの特長

局所のCT撮影による被ばく線量の低減

照射エリアが高さ方向(体軸方向)にしか調整できないヘリカルCTに比べると、照射エリアを関心部位のサイズに応じて絞り込めるため、被ばく線量を抑えることができます。

ボクセルの等方性

一般的なCT装置は異方向ボクセルのため、リスライスすると画質が落ちる場合がありますが、立方体の等方向ボクセルは、XYZすべての断面においてアーチファクトが少なく、リスライスしても高画質を維持できます。

「CT撮影・トモシンセシス撮影・単純撮影」3つの撮影機能

利用用途の可能性を広げるトモシンセシス撮影の採用

CT撮影には360°または180°以上アームを回転させることが、必要になります。
しかし、搬入先の手術室によっては、さまざまな制限がありアームを180°以上回転できない場合もあります。
トモシンセシス撮影では、そのような場合にアームを90°もしくは60°動かし画像を得ることが可能となります。

撮影済みの画像データから局所領域を指定し最少80μmの超高解像でズーム再構成ができます。

撮影済みデータから、局所領域を指定し最小80μmのボクセルサイズでズーム再構成が可能です。
部位を限定してより高い解像度で画像化するなど、撮影済みの画像データを希望の条件で再計算できます。
ボクセルサイズ80μmの超高解像度3D画像が得られるのでハイレベルな精査・診断が可能です。
また、撮影済みの画像データを用いるため、再撮影の必要はありません。

業界最小ボクセルサイズ80μmの超高解像度 CT画像

ボクセルサイズ80μmの超高解像度で、拡大しても滑らかな画像を実現します。

撮影領域が大きくなっても高解像度を維持

広い撮影領域(φ180 x H120mm)から狭い撮影領域(φ40 x H40mm)まで、高解像度を維持します。
広い領域の高解像度は、顎・顔面領域全体の総覧的な精査・診断に使用できます。

術中画像をナビゲーションへ

手術中にCT撮影した画像をナビゲーションシステムに送信し、手術支援を行うことが可能です。

 

撮影の4つのモード

標準(Std)モード
側頭部、鼻腔、歯牙を含む、局所から大視野までさまざまな用途に適用できます。

高画質(Hi-Fi)モード
データ密度が高く、標準モードよりクリアな画像に。特にズーム再構成時に適しています。

高解像度(Hi-Res)モード
検出器ピクセルサイズを1/4にすることで、4つのモードのなかで最高の空間分解能を実現。

高速(Hi-Speed)
フルスキャン10.5秒(ハーフ5.4秒)。動きを抑制しにくい患者さまに有効です。

高感度・高分解能のフラットパネルディテクタ(MTG例)

高感度・高分解能のフラットパネルディテクタ(以下FPD)によって得られる3D-CT画像が、側頭骨、鼻・副鼻腔、眼窩など頭部のより幅広い多角的な精査・診断をサポートします。X線の強度分布をデジタル信号に変換するFPDは、さらなる画質向上・照射線量の低減を実現しました。磁場の影響を受けず感度・分解能に優れ、広いダイナミックレンジと豊かな階調表現により、歪みの少ない高品質な画像を提供します。

撮影画像例

鼻・副鼻腔画像 (φ180 x H120mm)
側頭骨画像 (φ60 x H60mm)
手首画像 (φ110 x H130mm)
手首スカウト画像

外観図